
たとえば、「○○に仕返しをしてくれたら財産を譲る」という遺言書は、法律上無効となる可能性が極めて高い といえます。なぜなら
1. 公序良俗(こうじょりょうぞく)に反するため無効(民法90条)
公序良俗(社会の倫理や道徳)に反する内容の法律行為は無効 とされています(民法90条)。
「仕返し」というのが、相手に対する 暴力・嫌がらせ・名誉毀損 など違法な行為を含む場合、それを条件とした遺言は 公序良俗違反 となり無効です。
2. 違法行為を強要する内容は認められない
仮に、「○○に復讐してほしい」という条件で遺産を譲る遺言があったとしても、
その条件自体が法律に反する行為を促すものなら無効 になります。
🔹 具体例
📜 無効のケース:「Xに危害を加えたら、1000万円を相続させる」
👉 違法行為を要求しているので無効
📜 無効のケース:「Yに社会的制裁を与えたら、財産を譲る」
👉 内容が曖昧でも、違法行為を促すなら無効の可能性大
3. 条件が曖昧すぎると無効になることも
「仕返し」という表現があまりに抽象的で、具体的に何を指すのか不明確な場合、遺言としての実効性がないと判断され、無効になる可能性があります。
4. 代替案:「負担付遺贈」による正当な手続き
仮に「○○に対して法的に正当な請求をしてほしい」などの意図があるなら、負担付遺贈(特定の条件をつけた遺産相続)を活用する方法も考えられます。
🔹 例(適法な内容)
📜 「Aに500万円を遺贈する。ただし、Bに対して適法な手続きで損害賠償請求をすることを条件とする。」
👉 違法行為を強要しない形なら、法的に認められる可能性がある
遺言書には書けることと書けないこと(法律上無効になること)があります。遺言書に書けることは「遺言事項」として法律で決まっていて、それ以外のことを書いても法律上は無効となってしまいます。家族への感謝の気持ちなどは「付言」に記載するとよいでしょう。
まとめ
❌ 「仕返しをしたら遺産を渡す」という遺言は、公序良俗に反し無効となる可能性が高い
❌ 違法行為を強要する内容の遺言は、そもそも認められない
❌ 条件が曖昧すぎる場合も無効の可能性あり
✅ 正当な請求や手続きを条件にするなら、一部認められる可能性あり(負担付遺贈)
もし「正当な手続きで相手に対処してほしい」という意図があるなら、法的に有効な形で遺言を作成することが重要です。
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