
行方不明の相続人がいる場合、通常の相続手続きとは異なる特別な手続きを踏む必要があります。以下の流れで進めるのが一般的です。
1. まず行方不明者を探す
相続手続きを進める前に、できる限り行方不明者を探します。具体的には以下のような方法があります。
- 親族や知人への聞き込み
- 戸籍の附票を取得し、最後の住所を確認
- SNSやインターネットを活用
- 弁護士や探偵に依頼
もしこの段階で所在が判明すれば、通常の相続手続きに移れます。
2. 行方不明のままなら「不在者財産管理人」の選任
行方不明者が見つからない場合、家庭裁判所に申し立てをして「不在者財産管理人」を選任してもらいます。不在者財産管理人は、行方不明者の代わりに相続手続きに関与できます。
申し立て先:行方不明者の最後の住所地の家庭裁判所
申立人:他の相続人、利害関係者(遺産分割を進めたい相続人など)
必要書類:
- 申立書
- 相続関係がわかる戸籍謄本
- 行方不明者の最後の住所がわかる戸籍の附票
- 財産目録 など
不在者財産管理人が選任されると、その人が行方不明者の代理として遺産分割協議に参加できます。ただし、遺産分割を行うには家庭裁判所の許可が必要です。
3. 7年以上行方不明なら「失踪宣告」を申し立て
行方不明者が 7年以上 生死不明の場合、家庭裁判所に「失踪宣告」の申し立てをすることができます。失踪宣告が認められると、その人は法律上 死亡したとみなされ、相続が正式に開始されます。
申し立て先:行方不明者の最後の住所地の家庭裁判所
申立人:相続人、利害関係者
必要書類:
- 申立書
- 行方不明者の戸籍謄本
- 行方不明であることを示す資料(警察への捜索願、新聞記事など)
- 相続関係説明図 など
家庭裁判所が審理し、公告(裁判所が一定期間、行方不明者に対して知らせる手続き)を行った後、問題がなければ失踪宣告が確定します。
4. 相続手続きの進行
(1) 不在者財産管理人がいる場合
家庭裁判所の許可を得て遺産分割協議を進めることができます。
(2) 失踪宣告が確定した場合
行方不明者は法律上死亡したと扱われ、その子供や配偶者が代襲相続するか、他の相続人が単独で相続できるようになります。
まとめ
行方不明の相続人がいる場合は、以下のような手順を踏みます。
- まずは行方不明者を探す
- 見つからない場合は「不在者財産管理人」を選任する
- 7年以上行方不明なら「失踪宣告」を申し立てる
- 不在者財産管理人または失踪宣告後に相続手続きを進める
状況に応じて、家庭裁判所への申し立てが必要になりますので、行政書士や弁護士に相談するとスムーズに進められます。
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